昨今、弊社ではSaaS製品やWeb会議の利用が増えて、インターネットへのアクセスが遅いとクレームが発生するようになりました。そこでインターネットを2回線に増やし、YAMAHA RTX1210でインターネット回線を多重化することにしましたので、方法をまとめます。可能な限りGUIで設定します。
この方法でドコモHome 5Gを使った検証記事はこちら
【検証】「月額120円!?」YouTube Premiumに格安で登録できる方法は本当なのか?【VPN】
YouTube Premiumの試用期間が終わってしまい、プレミアムがないと生きられない体にさせられてしまったので、安く登録できる方法を調べました。 すると海外価格で加入すれば格安で登録できるという噂を見かけたので、実際に検証してみました。...
今サイトを立ち上げるなら、ドメインとレンタルサーバの最強の組み合わせは?
このサイトを立ち上げるにあたって検討した、ドメインとサーバーについて備忘録としてまとめます。 結論から言うと、このサイトはXserverドメインと新しくなったさくらのレンタルサーバ スタンダードの組み合わせで運用しています。 りょっち アフ...
【2023年版】これだけは覚えておきたい!快適なパソコンの選び方(法人・個人対応)
パソコンを選ぶうえで押さえておきたいポイントをまとめます。個人で購入する場合もそうですが、法人で社員用のパソコンを購入する際にも参考になる情報を目指して書いています。 押さえておきたいキーワード まずは、パソコンを快適に使用するうえで、必ず...
構成
今回は、v6プラスのフレッツ光をメイン回線として、サブ回線にドコモHome 5Gを割り当てます。
デフォルト経路で負荷分散を設定
GUIメニューの「詳細設定>ルーティング>静的ルーティングの一覧>デフォルト経路」を開き、以下のように設定します。
- 評価順1をフレッツ光のv6プラス(TUNNEL1)に設定
- 評価順2をドコモHome 5GのIPアドレス(デフォルトは192.168.128.1)に設定
- それぞれオプションから「ゲートウェイを選択する基準」を「負荷分散」に設定し、重みづけ
- 重みで負荷分散の比率を調整できる(1と1にすれば50%ずつで負荷分散)
DNSはパブリックのものを使用する
PPPoEの回線同士であれば、YAMAHAルーターのDNS設定でPPの状態に応じた切り替えが可能ですが、v6プラスを使用しているためこの方法が使えません。
また、IPv4のドコモHome 5G(2022年3月現在)と併用するためには、パブリックDNSを使用する必要があります。そうしないとメイン回線が落ちた時に名前解決ができないため、インターネット切断の原因になります。
構成により少し特殊な設定に
上記の問題を解決するため、AAAAレコードについてはIPv6のパブリックDNS、それ以外はIPv4のパブリックDNSに問い合わせを行うように設定します。今回は、CloudflareとGoogleのパブリックDNSを組み合わせて使用しました。
IPv6はAAAAレコードに限定しないと、メイン回線がダウンした際にIPv4を名前解決しようとすると応答待ちが発生します。
dns server select 500000 2606:4700:4700::1111 2001:4860:4860::8888 aaaa .
dns server select 500001 1.1.1.1 8.8.8.8 any .
dns private address spoof on
GUIでは「詳細設定>DNSサーバー>中継先 DNS サーバーの設定」で設定できます。
IPv6のDNS設定(GUI)
IPv4のDNS設定(GUI)
まとめ
トラフィック情報画面を確認し、両方の回線を使用していれば設定完了です。
GUIを使ったお手軽負荷分散、お試しください。